地域医療・家庭医療とは

 

地域医療とは


五十嵐の10の軸
(総合医療の基本要素、自治医科大学地域医療学 前教授 五十嵐正紘編)

医療人・住民・行政が三位一体となり、地域の限られた医療資源を最大限有効に活用し、継続的に包括的な医療を展開するプロセス 
(上五島地域医療ワークショップ、1981)

限られた医療資源を有効に活用し、その地域の自然、文化、風土に合わせた医療を実践すること (by COMET 2008)

変化する動的な地域に対して行う、動的な医療の実践そのもの 
(by COMET 2011)

すべては地域医療に
(松村医院 松村真司さん、JIM 2011年6月号(21巻6号)、医学書院)

家庭医療とは


特定非営利活動法人 日本家庭医療学会 設立趣旨書
(※現在は学会併合により、日本プライマリ・ケア連合学会となっています。)

  現代の医療は、その著しい進歩の一方で、専門細分化、身体面の偏重、研究の重視、営利主義などのために、医療において本来実現しなければならない大切なものを失いつつあります。病んだ一人の人間を、その人の家庭を、そしてその背後にある地域を一個のまとまりのあるものとして取り扱うことが軽視されつつあります。
  人間と家庭と地域とを統一体としてとらえる医療を求めて、私たちは次のような特徴を持った医療の実現と、それを実践する家庭医の養成をめざしています。

  • 家庭に特に重点をおく。
  • 対象とする人の年齢、性を限らない。
  • 臓器や原因や治療法を限らない。
  • 予防、治療、リハビリを含めたあらゆる健康問題に対処する。
  • ありふれた病気、症状、訴えを主な対象とする。
  • 人の精神心理面を始めとした幅広い人間理解、その人と家庭や職場や地域との連関を重視する。
  • 対象者の生涯にわたる継続性、健康時と病時を通じての継続性、医療のあらゆる段階での継続性を重視する。
  • 他の家庭医、専門医や健康問題に係わるあらゆる職種との連携と調整、地方の方々との協同を重視する。
  • 地理的、時間的、精神的、経済的に最も身近である。
  • 患者の主体性、自発性、承認性を重視する。
  • 医療提供側の責任性を明確にする。
  • 患者の弁護者として行動する。
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