蜂窩織炎にアクリノール(リバノール®)湿布が使われることがあります。2010年にその効果を検証した記事を掲載しました。当ブログでよく読まれている記事です。
蜂窩織炎にアクリノールや外用剤の効果を検証した研究はありませんでした。
2年以上経ちましたが、新しい研究は発表されているでしょうか?追跡調査してみました。
PubMed追跡調査
PubMedのClinical queriesから質の高い論文のみを検索してみました。残念ながら、cellulitus, therapy/broadで検索してもacrinolはやはり論文なし。フリーテキスト検索でも0件でした。
外用剤についても、cellilitus, thrapy/narrowで検索してもtopicalは6件のみ。そのうちめぼしい論文はありませんでした。
そもそも適応がなかった
今回もPubMed検索では論文は見つかりませんでした。リバノールアクリノールの添付文書を確認してみました。ひとつの例を引用してみます。
0.1%アクリノール液「ヤクハン」効能又は効果/用法及び用量
化膿局所の消毒
泌尿器・産婦人科術中術後
化膿性疾患(せつ、よう、扁桃炎、副鼻腔炎、中耳炎)
口腔領域における化膿局所の消毒
0.05~0.1w/v%の液として使用する。
化膿性疾患にはせつ、よう、扁桃炎、副鼻腔炎、中耳炎のみで、蜂窩織炎にはそもそも適応がなかったようです。
リバノール、蜂窩織炎にまだお使いでしょうか?