ビスフォスフォネート系薬剤と顎骨壊死

 

  骨粗しょう症で用いられる内服薬のビスフォスフォネート系薬剤。商品名では、ダイドロネル、フォサマック、ボナロン、アクトネル、ベネットなど。よく処方される薬ですので、内服しておられる方も多いのではないでしょうか。

  この手の薬を飲んでいる人が歯科治療、特に抜歯するときには注意が必要です。
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仁科歯科医院
「ビスフォスフォネート系薬剤」に関する副作用情報

ビスホスホネート系薬剤と顎骨壊死
http://www.takedamed.com/content/search/zoomup/pdf/bone_bisphos.pdf

ROCKY NOTE
BP系薬剤関連顎骨壊死
http://rockymuku.sakura.ne.jp/seikeigeka/bisufosufone-totogakkotuesi.pdf
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  顎骨壊死は非常にまれ(10万人年で1件程度)ですが、注意が必要です。添付文書を確認してみます。(ダイドロネルを使用)
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重要な基本的注意:

  本剤を含むビスフォスフォネート系薬剤による治療を受けている患者において、投与経路によらず顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがある。報告された症例の多くが抜歯等の歯科処置や局所感染に関連して発現している。リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、コルチコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られている。

  本剤の投与にあたっては、患者に対し適切な歯科検査を受け、必要に応じて抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置を投与前に済ませるよう指示するとともに、本剤投与中は、歯科において口腔内管理を定期的に受けるとともに、抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置はできる限り避けるよう指示すること。また、口腔内を清潔に保つことや歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知するなど、患者に十分な説明を行い、異常が認められた場合には、直ちに歯科・口腔外科に受診するよう注意すること。
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  抜歯を避けるだけでなく、投与前の歯科受診、そして投与中にも定期的な歯科による口腔内管理が必要、と記載されています。

  処方する際には注意したいです。

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