臨床医の処方行動も試されている

 

  PJニュースから。
  PJとはパブリック・ジャーナリスト(市民記者)のこと。市民主体型のジャーナリズムを目指すパブリック・メディアとのことです。J-CLEARについて取り上げられています。

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臨床研究適正評価教育機構は本当に機能するか?
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Marketing-based medicine

  現在の臨床研究が、製薬企業からの資金提供により行われていることには大きな問題をはらんでいる可能性があります。薬の製造・販売に有利な情報のみが「製造」されている可能性があるからです。Evidence-based medicineではなく、marketing-based medicineという言葉もあります。


製薬企業の研究結果がよい結果

  この記事でも「大規模臨床試験において試験製品が好ましいという結果が出される確率は、公的機関の支援による試験に比べて、スポンサー企業の支援によるトライアルの方が約2倍高いという報告もある。」と紹介されていますが、スポンサー企業に有利な研究結果が出やすくなる、ということが事実であれば、研究の公平性が損なわれており、もはや科学とは呼べません。


臨床医の処方行動も試されている

  われわれ臨床医も適正な判断を求められています。論文を批判的吟味する能力も、患者を守るためには必須ではないかと思います。製薬企業の宣伝とは独立して処方を選択できるという臨床医の責任も問われているのではないでしょうか。


2010年4月6日引用削除

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