ジェネラリズムの危機(1)

 

  病院ジェネラリスト(総合診療医、総合医など)が苦戦を強いられています。大学病院の総合診療科が今、次々と縮小・廃止の危機を迎えているとも言われます。日経BPより。
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岐路に立つ大学総合診療科
不採算で院内の立場弱く、廃止相次ぐ
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(以下略)

専門医こそジェネラリズムの基盤をもって

  そもそも、どんな専門性を持っていても、全ての医師はジェネラリズムを持っていなければならないものではないでしょうか。しっかりとしたジェネラリズムを基礎にして、高い専門性を追求する、これが本来の専門医の姿でしょう。


病院ジェネラリストは過渡的

  専門性の狭間をジェネラリストがカバーするというやり方は、おそらく過渡的な状況ではないでしょうか。ジェネラリズムを持った専門医が増えてくると、ジェネラリストの役割は小さくなっていくはずですし、それが健全です。

  現状はむしろ「ジェネラリストの不足」ではなく、「ジェネラリズムの危機」と表現したほうが正確なのかもしれません。

  病院医療においては、ジェネラリズムの教育が急務ではないかと思います。

2010年4月6日引用削除

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