昔書いたエントリを読んで、わかりにくい文章だなあと落ち込んでいます。
医療従事者ではない一般の読者の方がわかるような表現を、工夫していかないとと思っています。なかなか時間がないときびしいですが・・・
最近発表された、肺がん検診についての研究(ランダム化比較試験)です。
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■60-75歳の男性で喫煙者(20箱・年以上=400本・年以上、例:1日20本で20年なら400)の人に
■低線量らせんCT(LDCT)で検診すると
■検診しないのと比べて
■肺がんによる死亡率は少ないか
■診断、ランダム化比較試験
■結果
2811人、中央値33か月の観察期間
肺がん指摘:LDCT 60 (4.7%), 対照 34 (2.8%)
LDCT群ではステージIでの発見が多かった。(54 vs. 34%; P = 0.06)
しかし、進行肺がんは同程度だった。
肺がんによる死亡:LDCT 20 (1.6%), 対照 20 (1.7%)
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肺がんは早く見つかっても、死亡は減っていない
結果的に、肺がんは早く見つかっても、肺がんによる死亡の減少には役だっていない、ということです。「早期発見、早期治療」と言われますが、肺がんについてはその根拠はいまだ不明、といういことでしょう。
これまでの研究では、レントゲンと喀痰検査を組み合わせた肺がん検診については、Mayo Lung Project、the Czech Trialという2つの研究でも早期発見の効果を証明できませんでした。ならばCTで、という今回のDANTEでも同じ結果となっています。