何でも診るけど何もできない医者

 

 山陽新聞で岡山県の奈義ファミリークリニックが紹介されています。
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あすへの約束
第6部 終(つい)のすみかは (3) 家庭医

<一部抜粋>
 「地域医療をしたい」と言うと周りの反応は決まっていた。「専門を持たないと、何でも診るけど何もできない医者になるぞ」
 だが、専門医は守備範囲から外れるとすぐ手を離すが、家庭医はかかわり続ける。薬や検査を拒否する患者にも理由を突き詰めて探り、話を聞き出せない自分を反省する。
 病気ではなく人間を診る―。その方法を極めていくプロが家庭医だと思っている。
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 家庭医になろうと言うと、周囲の反応はいつもこれでした。しかし、専門領域を越えると何もできなくなること(しないほうがよい風潮)が最近の医療問題の根源のようにも思います。
 いくら医者の総数を増やしたところで、このまま「専門は診るけどそれ以外は診ない医者」が増えると、将来は不安です。
 地道な取り組みが必要ですね。

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