進行胃癌(腺癌)では化学療法の生存期間延長効果が認められますが、QOLについてはどうでしょうか。調べてみました。まずはガイドラインへ。
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Minds:日本胃癌学会編/医療・GL(04年)/ガイドライン
最近では,30~50%程度の高い奏効率を示す治療法も多く報告されているが,奏効率と延命効果,QOLは必ずしも相関せず,最終的には生存期間を指標とした第III相比較試験を実施することにより臨床的有用性を検証する必要がある。現時点では化学療法による生存期間の延長は確認されたが,国内外の第III相試験成績から単一の標準的治療レジメンを推奨することはできない(レベル1)。すなわち,現状における化学療法はすべて試験的段階であるという認識が必要である。これまでの主な第II相試験を表12に,第III相試験を表13に示した。
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2004年のガイドラインでは、化学療法のQOLについてはこの部分のみでした。奏功率とQOLは必ずしも相関しない、ということでした。
化学療法の生存期間延長についても有用性の検証が必要であるという記載でした。