東京新聞の記事から。
千葉銀行は、医師不足と医療過疎地域の拡大などを背景とした「地域医療の再生に向けた提言」をまとめた。
提言では、千葉県内32の公立病院医業収支(2005年度)は計159億円の赤字、一般会計からの繰り入れなど医療外収益を含めた純損益でも計20億円の赤字となっていると指摘。病床数は2015年に約6800床の不足見込みが25年には約18000床に拡大。医師一人当たりの入院患者数は、05年の8.0人から25年は12.4人になると予想。医師一人当たりの外来患者数は、05年の25.4人から25年は31.1人に増えることも示した。
こうした状況を基に、
(1)公立病院の民間譲渡や指定管理者制度の導入、統廃合などの抜本的な改革
(2)電子カルテ化とネットワークによる地域医療連携の推進
(3)地域で医師を育てるため、中核病院による育成・研修プログラムの開発
(4)患者の自己負担増を含む医療財源捻出(ねんしゅつ)の検討
-などを提言した。
超高齢化による将来の病床数不足や医師の負担増は、「不足が確実な財源について、患者の自己負担増を含めあらゆる可能性を検討するべきだ」とし、国、県、医療機関などが議論の前提となる資料を公表するよう求めている。
公立病院の民営化はひとつの解決策であると思います。
費用をいかに捻出するかだけでなく、どう人材育成していくのか、これは非常に重要な問題です。システムを導入するにはあまり時間がかかりませんが、人材育成は時間がかかります。
誰をどこに配置していくかも地域でよく検討されるべき課題です。医師が増えればそれでいいという問題でもありません。
それにしても、このような提言が銀行から出るような危機的状況になったのですね。医療者側も努力が必要です。