腹部大動脈瘤の超音波スクリーニングについての論文です。診断に関する研究でアウトカムが死亡率で差が出ている(検査するだけで死亡が減る)ものは少なく、貴重な論文のひとつです。
Ann Intern Med. 2007 May 15;146(10):699-706.
A sustained mortality benefit from screening for abdominal aortic aneurysm.
Kim LG, P Scott RA, Ashton HA, Thompson SG; Multicentre Aneurysm Screening Study Group.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17502630
- 65歳から74歳の男性(67770名)に
- 超音波検査で腹部大動脈瘤スクリーニングをする人は
- しない人に比べて
- 死亡率が減るか
- 診断、ランダム化比較試験
結果
平均7.1年の観察期間
腹部大動脈瘤関連死亡率 スクリーニングあり:0.31%、なし:0.58%
スクリーニング必要数(NNS)=364[95%信頼区間299-542]
超音波スクリーニングをすると、364人に1人死亡を減らすことができる、ということです。差はわずかですが、死亡の差ですから、費用効果的かもしれません。