2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧
インフルエンザが流行するとマスクをつけている人をよく見かけます。感染予防としては効果はどうなのでしょうか。飛沫・空気感染しますが、マスクの網目が0.1mm(100000nm)としても、インフルエンザウイルスの大きさは10nmですから、マスクではウイルスの透過…
かぜで医療機関を受診する方にかぜをひいた理由を尋ねると、「寒いところにいたから」「冷たい雨にあたったから」という返事がよく聞かれます。体が冷えると本当にかぜをひくのでしょうか?調べてみました。Fam Pract. 2005 Dec;22(6):608-13. Epub 2005 Nov…
X線検査、特にCT検査は多くの医療機関に普及し、臨床現場で手軽に検査をオーダーできるようになりました。世界では日本のCT設置数は飛び抜けて多く、世界で1人/人口1000人以上の医師がいる日本以外の国のCT設置数の合計と同じと言われています。臨床現場で役…
若い女性が、最近手が黄色くなった、との訴えで受診されました。手掌と足蹠が明らかに黄色となっておりましたが、結膜や体にはみられませんでした。いくつか医療機関を受診されましたが、解決しなかったようです。みかんや野菜の過剰摂取についてはすでに指…
深夜に外傷の方が受診されました。内科系当直では外科医が当直していないため、受け付けることはないのですが、直接窓口に来られてしまったため、診察することになりました。診察上、明らかな肋骨骨折と皮下気腫を認めました。緊張性気胸の徴候はみられませ…
30歳代の高血圧初診。健診で2年前から指摘されていました。肥満がみられますが、甲状腺刺激ホルモン(TSH)軽度低下以外に明らかな二次性高血圧の徴候はみられません。心血管疾患の既往歴や標的臓器障害、危険因子もありません。 収縮期血圧が200mmHg以上で…
UKの120万人の女性を対象としたコホート研究です。BMJ. 2007 Dec 1;335(7630):1134. Epub 2007 Nov 6. Cancer incidence and mortality in relation to body mass index in the Million Women Study: cohort study.Reeves GK, Pirie K, Beral V, Green J, Sp…
糖尿病の高齢の方で肺にびまん性の結節影を認め、入院としました。肺真菌症も可能性があると思い、各種培養検査とともにβDグルカンをオーダー。そこで、別の医師が「カンジテックも出しておいてください。」真菌症を疑う場合はカンジテックがよいのでしょう…
以前側頭動脈の硬結がないと側頭動脈炎は除外できるか - 地域医療日誌 by COMETで登場していただいた、上顎洞炎で側頭動脈炎を疑った方のその後。 超音波検査が低侵襲で診断に有用であると知り、さっそく試してみようと思っていました。Ann Intern Med 2005 …
有痛性外脛骨の患者さんがみえました。頻度が高いようですが、しばらくお見かけしていませんでした。歩きすぎが原因となっているようでした。治療は何がよいのか調べてみましたが、適当な情報が見つかりませんでした。手術(副舟状骨切除)の論文(観察研究…
アルコール依存症の利用者が増える季節がやってきました。こんな論文が出ています。JAMA. 2007 Oct 10;298(14):1641-51. Topiramate for treating alcohol dependence: a randomized controlled trial. Johnson BA, Rosenthal N, Capece JA, Wiegand F, Mao …
「かぜがよくならないんです。」クリニックで治療を受けていた患者さん。「診断はかぜだと言われていたのですが。」処方薬を見せてもらったところ、なんと14種類の処方!!総合感冒薬、抗生剤、咳止め4種、NSAIDs・・・結局、気管支喘息だったのですが、すべ…
昨日の上顎洞炎も耳鼻科では抗生剤+ステロイドで治療されていましたが・・・こんな論文が出ています。JAMA. 2007 Dec 5; 298(21): 2487-2496. Antibiotics and topical steroid for treatment of acute maxillary sinusitis. Williamson IG, Rumsby K, Beng…
歯性上顎洞炎で治療している糖尿病の方。歯痛が出てからまもなく、ずきずきする右側頭部痛がみられるようになったそうです。顎関節痛、開口障害はありません。右側頭部に限局した圧痛がありました。筋肉痛はみられませんでしたが、最近目が悪くなって、眼科…
高血圧症の患者さんの聴診で心音のS3、S4が聴取されました。病歴・身体診察上、他に明らかな心不全徴候がありませんでしたが、心不全の可能性はどれほど高まるのでしょうか?JAMA. 2005 May 11;293(18):2238-44. Association between phonocardiographic thi…
これも先月のかぜの論文です。UKのGP(家庭医)のデータベースを利用した研究です。300万件のかぜを解析しています。日本でこのような研究ができるようになるのはいつの日か?BMJ. 2007 Nov 10;335(7627):982. Epub 2007 Oct 18. Protective effect of antib…
かぜ薬で効果が証明された数少ない研究が最近発表されました。ウクライナの第III相試験です。 Explore (NY). 2007 Nov-Dec;3(6):573-84. Efficacy of a pelargonium sidoides preparation in patients with the common cold: a randomized, double blind, pl…