医師とは何をする人ぞ(2)

 
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引用、つづきます。
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医師不足という“病気”の危機的状況を憂える

 残念ながら、現在働いている医師たちに、増え続けるNPを無理なく組み込む方法はない。なぜなら医療従事者と患者の関係は一対一であることが多いからだ。もし私がNPの行った行為を記したカルテにサインをしたとすると、自分自身が監督したわけではない行為に許可を与えることになる。言い換えると患者さんは──、医師の監督なしでNPが動いた場合、医師と同等の能力を持っているのかもしれないが、実はそこまでの訓練を受けたことがない人から医療行為を受けたことになるのだ。
 
保健資源事業局が2004年に行ったサンプル調査では、全米のNPの数は2000年比で27%超の14万1209人であった。現在では15万人を超えている。全米に30万人しか医師がいないことを考えれば、これは非常に大きな数字である。そしてNPは今も増え続けている。
 
NPの賃金は低い(平均賃金はプライマリケアに従事する開業医の約15万ドルに対して8万8000ドル)ので、彼らを活用して医師でカバーできない部分を補うことになるだろう。医師や病院は、NPを雇って患者を「業務委託」するわけだ。
 
訓練された専門家しか使えないような最新医療技術が利用できるようになる一方で、医療の質は落ちていくだろう。NPも役に立つとは思うが、医学大学院での4年間と研修医として過ごした私の3年間にはそれなりの価値があるとも思う。一般開業医がいなくなれば、かつて患者たちが受けていたような診療もいずれ消えるのだ。
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家庭医とは何をする人ぞ
 
 私はNPが米国でどのような役割を担っているのか、その実態をよく知りません。しかし、他の医療従事者との関係性から、今後、医師の役割もかわってくる可能性があるのではないかと感じました。
この記事は、NPが医師に取って代わることでおこる米国での問題を提起しています。日本では今のところ医師に代わる役割をもった職種はありません。
しかし、将来そのような職種が必要になる時代が到来するかもしれません。その場合には、医師の役割が問われる時代になるでしょう。そして、家庭医の役割も問われるでしょう。
どんな仕事をする職種なのか、どんな役割を担えるのか。他の職種で代用できるのか、できないのか。ここを示せない限り、家庭医を選択する医師は増えてはいかないのではないかと思います。
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