地域医療日誌 by COMET

診察の手を抜くな

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 最近の苦い経験。健診精査で受診した男性。だいぶ前から立ち上がったり後ろを向くときにふらっとする症状が時々あるとのこと。他院で高血圧症治療中だったこともあり、過度の降圧や起立性低血圧、頚静脈洞症候群や鎖骨下動脈盗血症候群などを含め、presyncopeの除外診断に入りました。
 眩暈や明らかな失調症状がなかったことから、心血管疾患の検査へ。特に異常を認めなかったことを説明すると、「頭は大丈夫でしょうか?」と本人。
 間欠的な症状で麻痺や失調もなく、頭蓋内病変の可能性は低いと考えていました。
 次回予定していたMRI/MRAを施行したところ・・・小脳橋角部に大きな腫瘍性病変が!聴神経鞘腫でした。
 眼振を見ると、典型的なBruns眼振がみられましたが、初診時には所見をとっていませんでした。目を見ればすぐわかる病気だったのです。
 教訓:身体診察は決して手を抜くな。

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