地域医療日誌 by COMET

腎障害の蛍光眼底検査

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 眼科の先生から、糖尿病性腎症で外来治療中の方に蛍光眼底検査を行いたいが大丈夫か、と問い合わせを受けました。今までどうしてたかなあ、と考えながら、不意打ちのようなご質問でしたので、すぐ調べてみました。
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Diabetes News
蛍光眼底検査の実施基準

◆副作用の予防策
 日本眼科学会の指針による副作用の予防策は、(1) 詳細な問診、(2) 血管迷走神経性ショックの予防、(3) 皮膚テストからなります。アレルギー歴を有する患者、全身疾患を有する患者および高齢者には注意を払うこととし、糖尿病・高血圧・動脈硬化・脳血管障害があれば主治医の意見を聞くことになっています。
 発作後6ヶ月以内の狭心症と心筋梗塞の患者さんには FA を避けます。フルオレセインは腎に対して薬理作用を有さないため腎障害では禁忌ではないとされ、肝障害では FA を控えることになっています。妊婦への FA は必要があれば施行してよいとのことで、米国の FDA は、フルオレセインはヒトでは未確認ながら動物実験では胎仔への危険性を否定しています。
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 これまであまり主治医の意見を聞かれたことがありませんでしたが、指針では糖尿病があれば主治医の意見を聞くこと、となっていました。
 日本眼科学会では「眼底血管造影実施基準」を公開していました。PDF公開されています。
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日本眼科学会
眼底血管造影実施基準

4) 肝・腎障害:体内に入ったフルオレセインのほとんどは腎または肝から,インドシアニングリーンは胆汁に排泄される.腎に対してフルオレセインは薬理作用を有しないので,単に腎機能が低下しているだけでは,禁忌とはいい難い.一方,肝炎や肝硬変の場合はもとより,肝機能の低下のある場合にはフルオレセイン造影は控えるのを原則とする.インドシアニングリーンは肝機能テストに使用されていることを考慮すると,インドシアニングリーン造影を行う症例で肝機能障害がある症例は禁忌とはいい難いが,内科医の意見を聞くことが望ましい.
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 排泄遅延により造影効果が長引くようですが、腎には悪影響はなさそうですね。

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