やはり厳格な血糖コントロールで合併症が予防できるわけではない

 
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 新年早々、衝撃的な論文です。

 これまでの糖尿病診療を大幅に見直したほうがよいという根拠が次々発表されています。ACCORD研究は以前にも紹介しました。

www.bycomet.com


 New England Journal of Meidicineの12/17号で、先行配信Epubされていました。

N Engl J Med. 2008 Dec 17. [Epub ahead of print]
Glucose Control and Vascular Complications in Veterans with Type 2 Diabetes.
Duckworth W, Abraira C, Moritz T, Reda D, Emanuele N, Reaven PD, Zieve FJ, Marks J,Davis SN, Hayward R, Warren SR, Goldman S, McCarren M, Vitek ME, Henderson WG,Huang GD; the VADT Investigators.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19092145

  • 2型糖尿病の退役軍人(平均60.4歳、糖尿病診断から平均11.5年、40%がすでに心血管疾患をもつ)に
  • 厳格な血糖コントロールをすると(HbA1c 1.5%低下を目標)
  • 標準治療と比較して
  • 以下を発症までの期間:心筋梗塞、脳梗塞、心血管疾患による死亡、うっ血性心不全、手術を要する血管疾患、手術できない冠動脈疾患、肢切断
  • 治療、ランダム化比較試験
  • 結果
    観察期間中央値5.6年
    標準治療群:HbA1c 8.4%、厳格治療群:HbA1c 6.9%
    アウトカム発症
    標準治療 264/899、厳格治療 235/892
    ハザード比 0.88(95%信頼区間 0.74 to 1.05; P=0.14)
    どのアウトカム、死亡率、微小血管合併症についても有意差を認めなかった。
    体重増加、低血糖などの副作用は厳格治療群に多かった。

 

 糖尿病診療ではHbA1cに目くじらを立てるのではなく、血圧、脂質、喫煙など危険因子に注目したほうが良さそうです。

 

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