妊婦の鉄欠乏性貧血、児の統合失調症発症に関連

 
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 最近発表されたコホート研究です。論文未入手で抄録のみ読んでみます。

Arch Gen Psychiatry. 2008 Oct;65(10):1136-44.
Maternal iron deficiency and the risk of schizophrenia in offspring.
Insel BJ, Schaefer CA, McKeague IW, Susser ES, Brown AS.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18838630

■妊婦で
■鉄欠乏によるヘモグロビン値低下は
■児の統合失調症(schizophrenia spectrum disorders, SSDs)の予後因子になるか
■予後、コホート研究population-based cohort

■結果
1959-1967年の出生で1981-1997年のSSD発症をフォローアップ
6872名のうち57名(0.8%)がSSDs発症
ヘモグロビン値10.0g/dL以下は12.0g/dL以上に比べてSSDs発症が約4倍(adjusted rate ratio, 3.73; 95%信頼区間 1.41-9.81; P = .008)
ヘモグロビン値が1g/dL上昇すると27%SSDs発症率が低下する

 鉄欠乏は乳幼児の神経障害や行動障害を引き起こすことが知られてきているようです。長期間のコホート研究によって成人の統合失調症発症について示唆されたという貴重な報告です。
 鉄欠乏は治療・予防できるものです。妊婦から次世代の成人まで、長期的展望で治療すべき健康問題なのかもしれません。

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