急性上顎洞炎には抗生剤も点鼻ステロイドも無効

 
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 こんな論文が出ていました。 *1

JAMA. 2007 Dec 5; 298(21): 2487-2496. Antibiotics and topical steroid for treatment of acute maxillary sinusitis. Williamson IG, Rumsby K, Benge S, Moore M, Smith PW, Cross M, Little P. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18056902

  • 急性上顎洞炎(Berg & Carenfelt criteria 2/4以上)に対して
  • 抗生剤(AMOX 1500mg/日)7日間かつ/または点鼻ステロイド(budesonide 200μg)10日間を投与すると
  • placebo抗生剤かつ/またはplaceboステロイドに比べて
  • 治療10日目で治癒(症状スコア0-1/11)となりやすいか
  • 治療、ランダム化比較試験(RCT)

結果
 抗生剤とプラセボ、点鼻ステロイドとプラセボ間で有意差はなかった。


 抗生剤と点鼻ステロイドの効果という2つの仮説を証明するために、4群に分けて介入し、解析は2群合わせて行うfactorial trialという方法でランダム化比較試験が行われています。
 割り付け通りに解析されていました。脱落は13.7%。感度分析(脱落例を最善・最悪シナリオで解析)されていますが、結果は変わりがありませんでした。


 急性上顎洞炎の診断には、症状と身体所見から行うBerg & Carenfelt criteria(陽性尤度比6.5)を用いています。

  • 一側性膿性鼻汁
  • 一側性限局痛
  • 両側性化膿性鼻汁
  • 鼻腔内膿

の4項目です。上顎洞炎より軽症の人が紛れている可能性があり、結果が小さく出ているかもしれません。注意が必要です。

*1: 2007-12-06 の過去記事の訂正記事です。よく読めていませんでした・・・反省。

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