在宅緩和ケアは患者満足度を上げ、医療費を下げる

 
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 在宅医療の重要性が叫ばれる中、このような研究が日本でも必要でしょうか。

J Am Geriatr Soc. 2007 Jul;55(7):993-1000. Increased satisfaction with care and lower costs: results of a randomized trial of in-home palliative care.
Brumley R, Enguidanos S, Jamison P, Seitz R, Morgenstern N, Saito S, McIlwane J, Hillary K, Gonzalez J.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17608870

  • うっ血性心不全、COPD、癌の診断で余命12か月以下(310名)に
  • 通常のケアに加えて在宅緩和ケア(患者・家族・医師・看護師・ソーシャルワーカーなどの多職種チームによる)を行うと
  • 通常のケアのみに比べて
  • 患者満足度・医療費・死亡場所・生存期間は変わるか
  • 治療、ランダム化比較試験

結果
ケアに「大変満足」 
30日 在宅緩和ケア 92% 通常 80% NNT 8
60日 在宅緩和ケア 92% 通常 87% NNT有意差なし
90日 在宅緩和ケア 93% 通常 81% NNT 9

総医療費
在宅緩和ケア $12670 通常 $20222
在宅緩和ケア $95/日 通常 $213/日

在宅死 
在宅緩和ケア 71% 通常 51% NNT 6

救急受診 
在宅緩和ケア 20% 通常 33% NNT 8

入院 
在宅緩和ケア 36% 通常 59% NNT 5

生存期間
在宅緩和ケア 196日 通常 242日

 

 在宅緩和ケアのほうが生存期間が短くなるが、自宅で死を迎えられ、医療費が安くなり、患者さんは満足する、という結果です。


 それにしても、米国(ハワイ州とコロラド州)での調査ですが、在宅死が通常ケアでも5割を超えています。日本の現状とは随分事情が違いますね。具合が悪ければすぐ119番。畳の上で死を迎えたいという日本人の死生観は、いったいどこへ行ってしまったのでしょうか。

 

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