直感や経験に基づく専門家がデータ分析に敗れている

 
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 興味深い本をみつけました。訳本です。「気になる本棚」コーナーに紹介しました。

 その数学が戦略を決める(イアン・エアーズ著、文藝春秋)

 「絶対計算」とよばれる情報の定量分析の手法が紹介されています。Googleやamazonでもおなじみの手法ですが、予想以上に進化しており、知らない間に生活に浸透しつつあるようです。

 医療分野も根拠に基づく医療(EBM)について詳しく紹介されています。いまやPubMedなどのMedlineデータベース利用者の1/3は非医療従事者であるとのこと。おなじみのInfoRetriever(著書のスペルが間違っています!)、Dynamed、そしてベイズの定理も登場しています。
 Googleで簡単に医療情報が手に入り、医師としての専門性まで脅かされようとしている現状。日本ではいまだEBMが臨床に浸透していかないばかりか、残念ながら激しい抵抗にあうこともあります。(訳者あとがきでも触れられています。)
 もはや直感・経験や専門家の意見だけに頼る従来の臨床医は置き去りにして、EBMを使いこなす新しい臨床スタイルの確立へ前進して行かなくてはならないでしょう。

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